慈濟傳播人文志業基金會
医師の対話
二人の医師は熱心に話をしていた
診察室の中での診察だけではなく
休日も基隆八斗の弱者家庭を訪問して
病気に苦しむ人の治療をサポートしている 
 
北区人医会のメンバーは毎月、新北市の瑞芳で施療を行っている。瑞芳中学校の体育館で、歯科、耳鼻科、整形外科、東洋医学、眼科、内科などの無料診察を行う以外に、八斗、暖暖、七斗、仁愛、瑞芳に出向き、往診も行っている。
 
台北慈済病院のスタッフが長期に亘って行ってきた施療活動に、この度、趙有誠院長と張耀仁副院長並びに小児科の蔡立平医師とリハビリの邱佳儀医師、そしてボランティアが参加した。珍しい病気を患った患者は、この機会に治療の希望を見い出すことができ、また長期に亘って介護してきた家族は、ほっと肩の荷を下ろすことができた。
 
●訪問ケアで、提供できる最良の医療を話し合う台北慈済病院の張耀仁副院長(右)と遺伝子医学専門家の蔡立平医師(左)。(撮影‧鄭碧玲)
 
二〇一〇年に看護科二年生だった劉さんが実習生になった時、体に異常が現れ始め、注意力や集中力に欠けるようになった。母親は劉さんを病院へ連れて行き、一日に複数の科で八人の医師の診察を受けさせたが、確実な診断は下されなかった。最後の検査の結果、ウィルソン病という遺伝と関係がある珍しい病気だと分かった。銅に対して代謝異常を生じ、過多の銅が臓器に蓄積され、組織破壊が進む病気だった。
 
母親は「こんな良い子に無常が訪れるなど誰が予想できるでしょうか。健康で勉強熱心で、高校生の時、将来人に尽くしたいと看護師への道を選んだのに」と言った。狭い部屋の中で、母親が娘の発病からこれまでの経過を説明するのを、往診に訪れた医師たちは静かに耳を傾けた。
 
母親はウィルソン病を患った娘を七年間一言も愚痴をこぼすことなく、一心に介護してきたが、ほかの三人の子供も病気に罹るのではと心配していた。趙院長は検査のため子供たちの血液を採血して持ち帰ることにした。遺伝学専門の蔡立平医師に遺伝子検査を依頼し、さらに後続治療について討論した。
 
邱佳儀リハビリ医師は劉さんの基本検査を行った後、手元にある物でリハビリを行うようにアドバイスし、同時に変形している手足の状態を記録して、適切な補助器具を提供することにした。
 
劉さんの家を後にした後、一行は、二度も中風に冒されて左半身が麻痺し、歩行が困難な周さんを訪ねた。邱佳儀医師は周さんの足の寸法を測り、足に合う歩行器を作ることにした。足が変形し委縮するのを防ぎ、元の状態に戻って自立した生活ができるように、リハビリ計画を立てた。
 
周さんの奥さんは朝、市場で野菜を売っている。野菜を秤の上に載せて計り、一束一束結んで売って得られる収入はほんの僅かしかない。それにアパートの三階に住んでいるので、病院へ行くのも不便だった。
 
周さんの往診を終えた後も、趙院長とスタッフは周さん一家の困窮をどうやって解決すればよいか考えていた。政府は在宅長期ケアの補助制度を設けており、家庭の状況によって提供している。補助を申請するには専門医の判断が必要である。趙院長は、「診断書を書いて、政府の補助制度を申請し、定期的にリハビリのサポートを受けられるようにしよう」と言った。
 
趙院長は日頃から、弱者家庭の患者の心に寄り添い、ケアをしている慈済の地域ボランティアに感謝していた。ボランティアがケアしている家庭には、専門医のアドバイスが必要な病状が複雑な患者もいる。ボランティアは資料を慈済病院に送り、それを受けて、医療スタッフが準備をし往診に行くのである。「以前は専門医が看護師やボランティアと一緒に行って、往診や掃除など居住環境の整理を手伝っていましたが、今回は各科の医師とボランティアが協力して、患者に最も行き届いたケアをすることができました」
 
●瑞芳は雨が多い。苔の生えた狭い階段は滑って歩きにくい。往診団の一行はケア家庭の自宅まで、注意しながら上って行く。 (撮影‧陳光隆)
 
「苦しんでいる人が出てこられないなら、私たちが彼らのもとへ出向きましょう」と趙院長は言う。台北慈済病院は新北一帯の患者の後ろ盾となり、人々の力を借りて、苦難の人々に最良のケアを行っている。
(慈済月刊六〇六期より)
NO.250