慈濟傳播人文志業基金會
母の得意な混ぜご飯 
母が料理を作るときは目が生き生きしていますが、
歩く時足元がおぼつかないので、
なるべく料理を作らせたくありませんでした。
しかし、混ぜご飯は母の得意な料理の一つです。
栗とシイタケのご飯に、山芋と百合根と筧菜の混ぜご飯、
松の実とほうれん草のご飯など……
母のような高齢者でも手軽に作れる栄養価値の高い、
油と塩分の少ない料理です。
 
母が私の家にしばらく住んでいる間、母の食事は私が準備をしていました。でも、母が自分の家が恋しくなって帰ったら、自分で食事を用意しなければなりません。ある日、母は電話で私に聞きました。「あの日、あなたが作った混ぜご飯の食材は栗とシイタケと、ほかに何を入れていたの。私はもう忘れてしまったわ」と。
 
私は親孝行の子供たちを見たことがありました。その子供たちは老いた親に何もさせずに、エビの殻までも剥いてから食べさせていました。私はというと、母の世話をしているとき毎日母の健康状態をみて体を動かさせています。
 
母の体には衰えが見られ、歩き方が遅くなり、ぞうきんをかたく絞れないこともありますが、包丁で野菜を切るときやゴボウを削るときの動作は私よりも何倍も速いです。
 
母が料理を作る時は目が輝いているので、たとえ少しのふらつきがあっても、私たちは気にせず一緒に食材を準備します。母が長い時間立っていられない時は、テーブルの前に座らせて、野菜を選別してもらいます。
 
母が家へ帰る前、もしも調理方法を変えて、煮込み鍋にすれば、昼と夜にも食べられるので楽になるね、と二人で言いました。
 
市場で新鮮な栗を見かけると買い求め、母が好きなので何度も作りました。新鮮な栗は自然の甘味があって美味しいと褒めてくれたので、もう一度作る自信が出ました。
 

新鮮な食材で自由に変化

 
あまり長い間立っていると、お年寄りは背中や膝関節が痛くなるので、素早く作れるこの料理が最適です。
 
栗とシイタケのご飯以外に、私は母の好きな食材を選んで、健康状態に合わせて混ぜご飯のレシピを作りました。「山芋と百合根と覍菜の混ぜご飯」や「トマトとひよこ豆と栗のご飯」や「カーネルコーンご飯」、「松の実とほうれん草のご飯」や「かぼちゃとカシューナッツのご飯」、「ごぼうとコーンとくるみのご飯」などです。母の側にいないとき、一回で二食分を作れると楽ですし、また、栄養価値の高い、油と塩分を控えた混ぜご飯は、野菜そのものの甘味があり、調味料を使う必要がなく、塩分を取り過ぎないので体の負担になりません。
 
栗シイタケご飯
 
 
1.干しシイタケを水に浸しておく。栗を5分間湯がいて取り出した後、皮を剥く(栗は冷たくなると剥きにくくなる)
2.米を洗い、にんじんを角切りにして加 え、栗とシイタケ、適量のだし、少量の塩と一緒に炊飯器にいれて普通のご飯の分量の水で炊けば出来上がり。
 
私が一度友人の家を訪ねた時、台所が立派なので私は羨ましく思いました。でも、友人は惜しいことにあまり使っておらず、いつもレストランで食事をして、台所ではお湯を沸かすだけでした。
 
友人は、「あなたはご飯を作る時間があってうらやましいわ。私は毎日忙しくて二時間で三品のおかずとスープなんて作れないわ」と言いました。
 
私は頭をふって、「私たちにとって必要なものはそんなに多くないわ。私たちはもう不惑の年だから、もしもこれまでのように肉類の多い一汁三菜の食事をしていたら、贅肉がつくのは当たり前ですよ」と言いました。毎日肉類のおかず三品とスープでは、肉類が多過ぎですから、太らないわけがありません。
 
 
私が母のために混ぜご飯を作っていると、友人に話すと、「こんなメニューではあまりにも簡単ではないですか?」と友人が驚きました。「私のような平凡な家庭で普通の生活を送る者に、豪華なコース料理を作る必要があるかしら? それとも、料理コンテストに参加するの?」と私が答えると、友人と二人で大笑いしました。
 
私たち一家三人が菜食に変えてからもう八年になります。時にはレストランでおいしい食べものを食べることもあります。しかし、大部分の時間は家族の健康のために自分で料理を作ります。少しも面倒ではなく簡単ですが、栄養は満点です。
(慈済月刊六一四期より)
NO.257