慈濟傳播人文志業基金會
了解したら即刻実行すること
好いことは待てない 
 
間違った行いは即刻やめるべきであり、
自分を見失ったままではいけない。
一度見失うと道に背いたまま行ってしまう。
人を利するべき善事は即刻行い、一秒も浪費してはならない。
 
 
新暦の正月が過ぎ、旧暦の正月が近づくこの頃は全台湾を行脚して、歳末祝福会と認証授与式を主催し、福と慧を皆さんに届けて祝福し、真心こめて新しい一年が平安福慧の年であるよう祈ります。
 
去年は世界各地で災難が頻発しました。去年末ポーランドで国連気候変動会議(COP)が開かれ、各国代表は、工業の高度発展によって大気が汚染し、気候変動は既に極端な状態に達し、自然災害は益々酷くなると認めました。今一番恐れているのは地球の温度が更に高くなれば、氷山が溶け、海水が上昇して想像を絶する状態になることです。
 
どうすればこの危機を乗り越えることができるでしょうか?工場が排出する二酸化炭素を削減して、環境保全を重視する必要があります。会議の中で百以上の国が共通の知識と認識を持っているのですが、共に行動することができないのは、国家の利益として工業の発展が必要だからです。環境保全を推し進めるべきではあっても、達成はとても困難なのです。
 
慈済は環境保全の重要性を理解し、認識して実践しています。ボランティアは実地体験を話し、地球温暖化をくい止めて災害を減らす最も良い方法は環境保全と素食だと言っています。
 
二十数年前環境保全を呼び掛けた時、皆は私が何故ゴミを重要視していたのか疑問に思っていました。しかし、ただゴミを集めるのではなく、資源を回収するのです。以前のスローガンは「ゴミが黄金に、黄金が愛に変わり、愛が清流となって世界を巡る」でした。今、回収価格が安くて誰も買い取ってくれなくてもボランティアは回収し続けると言っています。回収しなければゴミになり、燃やせば大気を汚染し、埋めれば大地を汚染し、大変なことになるからです。
 
しかし、回収してきちんと整理すれば、生活用品として再生したり、ペットボトルは温かい毛布になり、国内外で救済に使えるのです。これらの物資はボランティアの手によって無から有に、汚いゴミから高級な物に産まれ変わっており、感謝に堪えません。
 
環境保全ボランティアは智慧があって、健康で休まず自分の持ち場を守っています。彼らが環境保全に投入する姿はこの世の清流であり、国際会議上でビデオが放映されることで、その清流が世界を駆け巡り、海外の人に知ってもらえるようになりました。
 
 
地球上の七十五億の人口の中で、八億人余りが飢餓に苦しんでいます。人類の肉食の需要に応えるために大量の動物を飼育し、汚染源を作ったり、餌や水、草を与え、そして、人類と食糧を奪い合っています。動物は狭い所に閉じ込められ、最後には人類の口の欲の犠牲になって屠殺されます。実に残酷なことです。
 
地球温暖化に対して方法がないわけではありません。当時慈済は絶えず環境保全を訴えていましたが、今は環境保全が世界の重要な課題になっています。今、地球をどうやって護るか分かっているのですから、菜食を勧めなくてはなりません。
 
必ずしも肉食だけに栄養があるとは限らず、欲念を克服することも修行なのです。四大元素の不調和は人類の共業から来たもので、皆が欲望のままに生活してきた結果です。現在は買物があまりにも便利になったため、人々に消費の習慣ができ、他人が新しい物を買っているのを見ると、自分は必要ないけれど買おうと思うのは、ただ欲念を満足させるためです。古い物を淘汰して新しい物に変えると物は増える一方です。
 
社会では物資が過剰になり、リサイクルセンター環境保全所では陶器の食器セットがそのまま届いたり、まだ開封さえしていない、包装したままの物まで捨てられているのです。また、ラベルが付いたままの真新しい服もあり、回収所に持って来なければ新しいものが買えないのでしょう。そして、引っ越しやリフォームの時には、まだ使える家具まですべて捨てられることもあります。
 
極端な気候変動に対して、以前私はいつも「間に合わない」と言っていましたが、今は「待っていてはいけない」時期になりました。台東、屏東、高雄、台南と一路行脚してきましたが、そのどこでも声を揃えてお経の中の「如是我聞、如是我知、如是我識、如是我行」を唱えていました。誤ったことは即刻止め、社会を利することは即刻行動に移し、自分を見失ってはいけません。一旦見失うと、道から外れ、自分の蒔いた種は自分で刈り取らねばなりません。また一秒足りとも無駄にせず修行して自分を変え、この瞬間を把握して行動すればいいのです。
 
 
私は毎年毎日、人心の浄化、社会の安寧、天下に災難のないよう、という三つの祈願をしています。人心を浄化するには、この世と人心の環境保全をして煩悩を取り払い、心と精神がいつまでも清らかになり、最も価値のある宝を大切に持ち続けるのです。最も価値のあるものとは何でしょう?人生の中で最も貴重なのは善行です。
 
社会や地域が必要としている時、私たちに真心を以て持てる力を発揮すれば、人々に安らぎを与えると共に自分も安心できるのです。この世では誰もが果たすべき責任を持っており、見返りを求めない奉仕をして、自分に対して責任を負うべきです。自分の発願を本当にやり遂げた時に感じるのが法悦というものです。
 
日々の平安に感謝し、時間と空間を大切にして、縁を逃さず善行を積み重ねて福を作ることで誰もが幸せになれるでしょう。皆さんが新年を迎えるに当たって諸々のことが思いのままになり、日々が目出度く、菩薩道で共に精進することを願っています。
 
(慈済月刊六二七期より)
NO.267