慈濟傳播人文志業基金會
良い細胞を育てる
 
大衆を利する良い出来事はいつまでも心に留めておくべきだが、人を傷つける悪言や妄語は直ちに忘れるべきである。
 

脳細胞を呼び覚ます

 
「以前訪れていた支部に行くととても懐かしくなるというのは、そこに歴史的な意義があるからなのです。台湾中部の慈済は発展し続けていますが、そこを起点として数多くの努力を惜しまない人間菩薩を輩出してきました。九二一地震が発生した時、そこが災害支援の指揮センターでした」。上人は以前の民権支部で二千人近い慈済ボランティアのために歳末祝福会を催し、九二一地震で多くの家が瞬時にして壊れ、慈済ボランティアが民権路支部に集まって支援や慰問活動を始めた話をしました。
 
「国内外の慈済ボランティアが各方面から支援にやって来ました。その時の光景は『法華経‧從地涌出品』で菩薩が地から湧き出る場面を思い起こし、現実の情景が『法華経』の『経変図』になったのです」。
 
「人間菩薩は自分の安らぎは求めず、衆生が苦しみから逃れられることを祈って、汚染されていない清らかな大愛で以て見返りを求めない奉仕をしました」と上人は言いました。「人々に住む場所があり、心安らかに生活できたことを見届けることで一段落し、自分も落ち着くのです。今準備を進めている九二一大地震二十周年の展示会の主な目的は教育と大衆への防災意識の提示です。それと共に人間同士の温かさを感じてもらい、愛で以て人助けすることを期待したものです」。
 
「来場の多くのボランティアはその時の災害と支援活動や復興の過程を経験しており、自分自身の経験から仏法の道理を検証できると思います。皆がその時の経験談として貴重な真実の一コマ一コマを語ってくれることを期待しています。また、その経験がない若い世代は、ネットで自分の興味がある情報だけを見て、真実や歴史的な大災害をないがしろにするのではなく、世を震撼させた災害が過ぎた後、世に警告を発する覚悟が必要です」。
 
慈済台中支部が移転した後、旧支部の一階ロビーは「慈済台中資料館」になり、数多くの慈済早期の歴史文物が展示されています。昼食を終えてから上人は会場を見て回りました。バリアフリーの空間を法華回廊にするという絶妙なアイデアのもとに設計され、至る所で無言の説法が行われようとしています。
旧支部を離れる時、上人は皆でその環境を守ってくれていることに感謝し、「ここは台中慈済創設の場所で、初期の写真や映像を見ると記憶が蘇り、とても懐かしくなります」と言いました。
 
「接客室に来ると、そこで数々の志業が始まったことが思い出されます。狭い支部でこれほど多くのことを決め、善行を行なったのは実に容易ではありません。ですから、正しいことは自信を持って行えばいいのです。それによって今、これほどたくさん心温まる出来事を振り返ることができるのです」。上人はキャリアの長い慈済人たちに向かって、「脳細胞を呼び覚まして過去を振り返り、今を大切にして未来を成就するのです。菩薩道を歩む歩調を緩めてはならず、絶えず智慧を啓発して慧命を延ばしてください」と激励しました。
 
 

感謝の気持ちを持つ

 
上人は、メディア関係者と今年開かれる九二一大地震二十周年の映像による回顧展について話し合いました。「これは人の情を募ったり、慈済がどれだけの仕事をしたかを見せびらかすためにするのではなく、教育のためなのです。そして、誰もが感謝の心を持つよう期待しているのです。感謝の気持こそが人の魂であり、人として感謝の心がなくてはなりません」。
 
「この二十年、人、事、時、場所、物などは思い返すことができますが、多くの人は自らそれを検証することができ、当時、撮った写真や映像が一番よい資料となるのです。そこに出てくるベテラン慈済人が映像の前で皆さんに、当時の事を話し、自分の一生を振り返って如何にして社会で奉仕し、自分の価値ある人生を肯定してきたかを語ってもらいたいのです」。
 
その後の中部慈済人懇親会で上人が触れたことですが、「いつまでも記憶すべきことと、直ぐに忘れてしまうべきことがあります。大衆を利する良いことは永遠に覚えておくべきで、人に対して無益や有害なこと或いは確かめられていない悪言妄語は聞いたその場で記憶から消し去るべきです。そうしてこそ良い脳細胞を育てることができ、無明を取り除いて慧命を成長させることができるのです。仮に無明が取り除かれておらず、依然道理を理解していなければ、悪意のある人が捏造した言論を聞くと直ぐに煩悩を起こしたり、それを第三者に伝えることで益々多くの悪業を作り、より多くの悪癖を積むことになるのです」。
 
皆が良い言葉を口にし、良い考えを持つ習慣を身に付け、無明に釣られた行動をしてはならない、と上人は諭しています。九二一の回顧展は教育のためであり、人々が自分を戒めて敬虔になるよう促すのが目的です。また、上人は当時各地から愛が結集したおかげで、台湾社会があのような甚大な災害後にも関わらず早急に安定して再建ができたことに感謝しています。
 
「慈済が社会で得て、社会に還元しているのは『自分の無私を信じ、誰もが愛を携えていることを信じている』からです。よって、すべき事は直ちに行動に移しており、もし、力不足であれば、社会に向かって愛の結集を呼びかけ、人々の先に立って行動してきました。それは過去も現在も変わっていません。未来もこの善と愛が途切れることなく続き、愛のエネルギーが途切れることがないよう願っています」。
(慈済月刊六二八期より)
 
NO.269