慈濟傳播人文志業基金會
リサイクル三十年を顧みる
徳島県上勝町の廃棄物ゼロより
 
去年、冬至の前夜、北区のベテラン環境ボランティアが新北市蘆洲静思堂の憩いの場に集まった。来年、慈済が環境保全活動を始めて三十年になるが、地域としてどうやってその苦労の成果を展示で表すことができるかと、企画を話し合っていた。陳金海は、「今月の『経典』誌に日本の徳島県の上勝という小さな町についての文章がありました。住民が資源回収を生活習慣に取り入れてごみゼロ革命を開始したそうです。三十年も環境保全を推進してきた私たちは、その上勝町の歩みについてみんなの感想を分かち合ってはいかがでしょうか?」ともちかけた。
 
 
率先して発言した許武崧は、「日本の上勝町の住民が始めた革命は、彼らが住んでいるコミュニティーからスタートしました。一方、慈済によって推進された環境保全は台湾をはじめ、そして世界へ広まっていったものですが、理念としては同じです。急速な経済と社会の進化に呼応して、人々は速いペースで生活しています。ごみを細かく分類することがどれほど難しくても、各家庭や学校及び社会が教育から着手すればいいのだと思います。効果はすぐには現れなくとも、時間が経つにつれて、必ず成果が出てくると思います」。
 
隣席の陳淑敏は回収資源のハードウェア取引のトレーダーである。環境保全の促進に尽力していた彼女はこう言った、「台湾の水不足は議論の余地もない事実です。回収した瓶や缶などを水で洗浄することは避けたいので、困難はありますが『清浄は源から』という観念を広めています。幸いにも人々の意識がますます高まったので、洗浄して出してくれるようになりました。おかげでリサイクルステーションではボランティアの負担が軽減されています。古紙については、使用済みの紙でも空白部分があれば加工処理できるため、ボランティアは回収率の向上に努めています。これら切り抜いた紙の空白部分をトイレットペーパーやさまざまな紙製品にリサイクルし、地球を護るため役に立てています」。
 
リサイクルについて、今まで大愛感恩科技公司がペットボトルの回収開発によって再生した商品は世界で好評を博している。最近では、さらに廃材を減らすために、繊維廃棄物を建築材料に利用しようとハイテクの研究と技術改善によってプラスチック木材(樹脂木材)が開発された。愛の精神と実践が道を切り開き、ドイツもこれは環境にやさしい製品だと評価している。また、浄斯が開発した「浄斯エコインターロッキングブロック」とは、紙箱や紙コップに使われている「防水プラスチックスフィルム」を回収して作られており、プラスチック廃棄物を実用的で環境にやさしい通気性レンガに変えたものである。セメントレンガにも負けない耐久性と強固性を備えており、すでに特許を取得している。
 
陳淑敏の話を聞いた萬華区の楊麗淑は頷きながら、「萬華区の繁華街はその位置の利便性から店舗の数が多いのです。商店街の洋服屋は防塵用のビニール袋を整理して回収に出してくれるので、環境ボランティアがリサイクルステーションで処理する作業が簡単にできて、リサイクルメーカーも再生しやすくなりました。地域で『清浄は源から』の理念がスムーズに推進できたのは、環境保全ステーションエリアの住民と商店街の人々のお蔭です。簡単な説明をするとみんなが協力して缶や瓶、弁当箱などを洗浄してリサイクルステーションに持ち込むようになったのです。ですから環境保全の推進と実践にはリサイクルの理念と意識を教育によって高めることが必要だと思います」と言った。
 
 
板橋区で環境保全を推進していた鄭青輝は、台湾の昔の美しい景色を思い出しながら感慨深く、「経済の発展は言うまでもなく重要ですが、このまま経済にばかり目を向けていて生活環境を悪くさせたりしては、私たちは自業自得の憂き目を見るかもしれません。環境保全を進める日本の絶え間ない努力を見て、私たちは自分を責めるのではなく、実践に奮起しようではありませんか。成果はいますぐ達成できないかも知れませんが、皆で三十年前の初心を忘れず、證厳法師の理念に追いついて自ら実行すべきです。そして身近な人を導いて、さらに、コミュニティーでも共有しましょう。慈済が率先して導けば、台湾の明日は間違いなく今日より好転すると信じています」と言った。
 
みんなの気持ちを聞いた陳金海は嬉しくなって、「三十年前に證厳法師が『拍手する両手で環境保全をしましょう』と提唱してから、台湾の至る所に環境ボランティアが次々と現れ始めました。慈済がリサイクルに全力で取り組んできたことで、政府と民間企業は環境保全の重要性を直視するようになり、ようやく台湾がゴミの国という悪いイメージを一掃することができたのです。世界中の環境ボランティアが毎日地球の資源を守るため努力している姿は、国連環境計画でも賞賛されています。私たちがこう言う形でごみゼロを実現しようと協力し合って努力すれば、必ずや成し遂げられ、地球を救うよい結果が出ると信じています」と言った。
 
冬の日射しが静かに窓から憩いエリアに差し込んできた。その光は、奉仕に喜びを感じる環境ボランティアたちの輝いた顔に落ちた。今年、慈済の環境保全は三十周年を迎える。證厳法師は「ゴミは黄金に変わり、黄金は愛に変わる」と切なる願いを訴えてきた。地球の一員である私たちは資源を回収するだけでなく、さらに心を浄化し、菜食することこそが地球を愛するための最速手段なのである。誰もが簡素な生活で、源から清めることを力強く実行し、環境に配慮して地球を護るのである。日本の上勝町でのごみゼロ運動の推進は、私たちにとっても学ぶ価値がある。ごみゼロへ向けて、環境保全に対する認識を広め、より多く地球や町を愛する人々を増やすよう、意識して行動に移さなければならない。
NO.279