慈濟傳播人文志業基金會
世を震撼させる災難は 人を目覚めさせる警鐘
 
肉類を減らし野菜を多く摂る。口から入る食べ物の全てが衆生の恨みを買うような縁を結ぶものであってはならない。
 

謙遜して人を尊重する

 
新型コロナウイルスによる感染症が日増しに拡大し、春節の間台湾各地から来て精舎で諸々の仕事に就いていた慈済人たちは、春節の五日目に上人にお暇をもらいました。上人は、暖かくして風邪を引かないよう、また衛生上の予防に気をつけるよう念を押しました。
 
「今回の感染症に対して、驕らず、謙遜して立ち向かわなければいけません」。
 
「今回の感染症は人々に警戒心を引き起こしたので、皆、公共の場所ではマスクを着けるようになり、多くの娯楽施設は人の出入りが少なくなりました。人は皆、用心すると共に謙遜し、他人を尊重すべきです。皆で家族や友人に、肉類を減らして野菜を多く摂り、できれば完全に菜食することで殺生の業を減らすよう、呼びかけてください」。
 
「食に対する欲望から、食卓に肉がなくてはならないのではいけません。今回の感染症予防を機に、身も心も清めるのです。心を浄化すべきで、一時の食感を貪ってはいけません。六根が外部環境に触れただけで欲念を起こし、行動に駆られるのではいけません。その時こそが身心を修める好機であり、自分の健康と平穏を保障すると同時に、道心を堅持するのです。誰もが心と身を守り、互いに注意を促すと共に祝福し合い、どの家でも敬虔に斎戒すれば、その思いが災難を消してくれるでしょう」。
 
春節の間、静思精舎に集まった慈済人たちは防疫体制に協力し、体温の測定や手洗い、マスクの着用などで自他共に守っていた。(撮影・邱瑞連)

担い、目覚めることが大事

黄恩婷師姊と慈済国連プロジェクトチームの曽慈慧師姊は上人に昨年度の活動成果と今年度の活動計画を報告しました。
 
上人はこう指摘しました、「慈済は最も単純な心でやるべき事をしてきました。初めは少人数で僅かな力で以て近い所から始め、やがて多くの有志の投入で結集した力が近くから遠くにまで及び、台湾から全世界へと広がりました。世界中の慈済人が心を一つに世界各地で苦難を助け、五十年余りの真心のこもった奉仕によって今の慈済が出来上がったのです」。
 
「世の中に苦難が多く発生し、私はずっと心穏やかでなく、毎日心配が絶えません。最近、私は健康が思わしくなく、地球も平穏無事ではありません。災害が多く発生し、重責を担い続けなければならず、それも益々重くなっています。以前、私は皆さんに『謹んで戒め、敬虔になりなさい』と軽く言って来ましたが、ここ数日は語気を強めています。衆生の共業が災いを招いているからです。この世の災いは人間の行為が積もり積もって発生し、その行動は観念によって突き動かされているため、災いを治めるには心の浄化が必要なのです」。
 
「責務はとても重いのですが、もし何もしなければ、責任を回避しているだけで、口先でしかありません。正しい方向を定めて着実に行動することが大切で、少しの誤差も許されません。毫釐の差は千里の謬り、とよく言われます。この世を良くしようと思い、衆生を守る閻浮樹を育てようとするなら、発心したばかりであっても小さな種のように、覚悟ができ、意志を硬くして精進する限り縁は結集し、ついには大樹になるでしょう」。
 
慈済の各志業体は総動員して防疫体制を敷いている。特に慈済病院は春節前から各種予防措置を実施し、大林慈済病院は春節から五日目に外来を再開すると病院への出入りを厳しくし、体温の測定を行なって出入り口を制限した。(撮影・張菊芬)
 
ひっきりなしに続く世の災害を見て、上人は仏が言っていた「大三災(火災・水災・風災)」と「小三災(刀兵災・疫病災・飢饉災)」をいつも思い出します。今起きている戦争や疫病、飢饉が経典で言われているほど酷くなくても、小三災の始まりと見ることができます。もし、人々が目覚めなければ、この後に起きる災いはもっと多くなり、もっと酷くなるでしょう。
 
「ともかく、私たちは責務を担うと共に、目覚めるべきであり、全ては関連があるのです。世のために担うのはこの短い人生の間だけではありません。小さなチームでも担うことができ、『心を一つに和気藹々として互いに助け合う』精神の下に宗教を超えた責務を担うのです」。
 
上人は皆で縁を大切にして、国連の舞台で菜食を呼びかけ続けるよう言っています。斎戒、菜食だけが殺生の業と汚染を減らし、地球の環境を守ることができるのです。「考えてみてください。世界中の人が一日に呑み込む命は二億余りに上ります。因縁果報の観点から見れば、実に恐ろしいことです。今は楽しく食べていても、実は一口一口が恨みのある悪縁を結んでおり、その恨みの逆襲が地球規模の大災難なのです。お金さえあれば解決できることではありません。世を震撼させる災難がそこまで来ており、警鐘を鳴らしているのに人々はまだ目覚めていません。私たちは直ちに人々に無私の大愛を発揮するよう呼びかけるべきです」。
 
また、上人は若い人たちに責務を担うよう励ましました、「慈済が担う責務は非常に重く、これからも数多くのことをしなければなりません。若い人が熱情と使命感で任務を引き受けることに掛かっています。自分を軽く見ず、『自分しか地球を助ける人はいない』という自負で臨むべきです」。
(慈済月刊六四〇期より)
NO.281