慈濟傳播人文志業基金會
迫り来る危機 八二三豪雨災害への援助
今も昔も、台湾で水災が起こると、慈済人は水をかき分けて移動し、被災の最前線へと弁当を届け、後方支援部は義援金や援助物資、掃除道具を準備する。
今年の八二三水災では、嘉義県と台南県の郊外では高齢化と地盤沈下が進んでいることが露呈した。
これらの地域では、ますます予測しづらくなっている豪雨に備えることは難しく、心もとないまま危機感を募らせるしかなかった。
 
 
8月23日、熱帯低気圧の影響で発生した豪雨で、地盤沈下が進む嘉義県の沿岸地区は、最も被害を被った。冠水が1週間にわたって続いた東石郷掌潭村では、魚の養殖池の水が溢れて魚が流出した。

高齢者が守る古い家

熱帯低気圧が引き起こした八二三水災は、嘉義県沿岸の布袋郡と東石郷に最も大きな被害をもたらした。働き盛りの世代が都市部へ流出したこの地区では、高齢者が古くからの家を守っている。今回の豪雨では住宅が浸水し、上の階に避難していた。水が引いた後に入った家の中は、ひどい惨状で、片づける気力も失せ、ただ誰かが助けに来てくれることを願うばかりだった。
 
 
水は恐ろしい
 水が引いた後で畑を見に来た女性に話を聞いたところ、心血を注いで耕した場所が泥で埋もれてしまった光景を見て足が停まり、すっかり気を落としてしまったと話した。女性は洪水でだめになった空心菜を手に取り、やるせない気持ちでこう言った。「私だけではありません。親戚はガチョウと豚を飼っていましたが、すべてだめになりました。今は大雨になると聞いたとたん、気持ちが落ち着かなくなります。水は本当に恐ろしいです」
 
 統計によると、今回の水害で台湾全土の農業、林業、漁業と牧畜業の損害額の合計は七億四千元に上り、中でも嘉義県の四億五千元が一番多い。
 
 

0823熱帯性低気圧水災

慈済の支援

被害状況
◎ 8月23日午後、熱帯低気圧の目が台湾西南部に上陸し、そのまま留まったため、気象局は雲林以南の地域に豪雨警戒警報を発表した。豪雨の範囲は瞬く間に広がり、頻度が増し時間が長くなったため被害が拡大した。熱帯低気圧が2日後に移動すると、雨も収まり始めた。
 
◎ 8月26日夜、新しい低気圧が西南から台湾中南部に襲いかかり、1週間豪雨が続いた。被災地の範囲はさらに拡大し、雲林、南投、嘉義、台南、高雄、屏東各県にまで及んだ。折しも大潮の時間に当たり、嘉義、台南両県の沿岸地区が最も被害を被った。郊外では多くの地域で1週間にわたって冠水が続いた。
 
◎ 犠牲者7人、行方不明者2人、負傷者148人
 
◎ 県・市が開設した避難所への避難者8492人
 
◎ 台湾全土で624校の校舎が被害を被り、損害金額は3億3千万元(一元は約三・六円)にも上るといわれる。そのうち高雄市が187校を占め、被害に遭った学校の数は最も多かった。嘉義県では1億1千万元に上り、被害額が最も多かった。
 
◎ この度の豪雨は1959年8月に起こった八七水災の状況に似ている。その後の2009年の台風8号(モラコット台風)の大型豪雨は、台湾史上最大の被害をもたらした。気象局は、これらの豪雨は特別な例としながらも、地球温暖化が進む中、台湾では降雨日が減少している反面、降ると豪雨となり被害が拡大する傾向にあると述べている。    (8月30日までの統計)
 
支援
◎ 8月24日より嘉義、台南、高雄各県の被災地で温かい食事の配付を開始。翌日から水の引いた地域で家庭訪問を開始し、支援の内容を検討した。そのほか、被災住宅の清掃に協力した。
 
◎避難所で衣料と福慧ベッドを提供 
◎被災者と救援活動に当たる軍人への無料診療を実施  
◎軍へ防刃手袋、踏み抜き防止インソール、パンを寄付
◎被災した学校の清掃活動に協力

統計
◎温かい食事‥23768人分 ◎パンの支給‥3324個
 
◎物資の配付‥福慧ベッド94個、エコ毛布185枚、生活用品セット436個
 
◎義援金の配付‥慰問金と47枚のプリペイドカードを264世帯へ配付
 
◎家庭訪問‥9457世帯 
◎清掃支援‥43世帯  
◎施療を受けた人‥延べ1592人
◎動員したボランティア‥延べ10306人  
(8月23日から9月19日まで)
 

今回役に立った配付物資

防刃手袋
 
被災地で清掃を行ったり物資を運搬する時に、普通の軍手では手に怪我をしたり、汚水によって感染するなど、衛生上よくないことがある。大愛感恩科技研発公司の材質は防刃・防水で通気性がよく、使いやすい。
 
踏み抜き防止インソール
 
釘などを踏んで足を怪我するのを防止するために研究開発された。防臭抗菌作用のある材質を使い、洗えば繰り返し使える。各タイプの靴に装着が可能で、水災の被災地での清掃活動では、雨靴に入れて使った。防刃手袋と共に軍へ寄贈した。
福慧ベッド
 
被災者の休息・防寒用に開発された折りたたみ式ベッド。荷重は150キロで、椅子にも変形する。慈済の国内外での災害支援で使われている。
慈善プリペイドカード
 
今回初めて台湾の被災地で配付された。被災者はこのカードで、全聯福利中心で必要な生活用品を購入することができる。ただし、酒とタバコの購入はできない。

 

No.264