慈濟傳播人文志業基金會
環境と健康を守る
【リサイクルセンター+クラウドビッグデータ】
 
大地を守るリサイクルボランティアは社会の宝である。
環境保全教育センターでは専門分野とテクノロジーを結合させ、
クラウドヘルスケアシステムを構築して彼らの健康を守っている。
 
マウスを一回クリックするだけで、全台湾約九万人のリサイクルボランティアの平均年齢、血圧、心拍数のデータが瞬時に出てくるのです。範囲を縮小して検索すると、どこの慈済環境保全教育センターの特定のリサイクルボランティアが健康かどうかなども、この「クラウドヘルスケアシステム」を通して直ぐに見ることができます。
 
ビッグデータの時代、データベースはあらゆる組織に不可欠なものとなりました。記録して分析するだけでなく、もっと重要なのはボランティアにより良いサービスを提供できることです。二〇一九年三月、慈済基金会宗教部‧精実企画室の環境保全推進チームは、元々リサイクルステーション内でそこにある紙に記録してあった血圧測定データをデジタル化することから始め、一年余りの努力によって、ようやくシステムを軌道に乗せることができました。二〇二〇年、更に慈済人医会や各地域の衛生局地域栄養推進センターの栄養士と連携して疾病管理から始め、バランスの取れた食事や規則的な運動を呼びかけました。慈済環境保全教育センターは、地球の環境を守るだけでなく、ボランティアをケアする機能も備えているのです。

ファイル

クラウドヘルスケアシステム(2020年6月22日現在)
・2019年3月にオンライン化し、現在台湾全土67カ所以上のリサイクルステーションで導入されている。
・リサイクルボランティアの血圧、心拍数のデータを記録し、人医会のボランティアがそれに基づいて疾患歴や健康状態を把握している。
 
・ステーションでは毎日、担当のボランティアが血圧と心拍数の数値をシステムにアップロードしている。ボランティアの家族がメールアドレスを登録している場合は、システムが自動的に送信する。

リサイクルに来たボランティアには血圧の測定を

午前九時半、台北大同連絡事務所にあるリサイクルセンターは既に賑わっていて、数十人のリサイクルボランティアが回収された古紙を一心に分別していました。古い雑誌やメモ用紙、カレンダーを解体する人もいれば、紙の白い部分を切り取る人もいます。籠ごとに整理されて、物の生命を永らえる次の段階への準備が整いました。
 
側にいたボランティアが丸いテーブルと椅子を並べて待機場所にすると、慈済人医会と環境保全幹事が作ったリストに基づいて、リサイクルボランティアに暫し手を休めて血圧と心拍数を測定するよう順次案内します。今回は大同リサイクルセンターの三回目の健康ケアの日にあたります。慈済人医会から薬剤師二人、漢方医二人と看護師一人の医療チームが派遣され、それぞれが五人のリサイクルボランティアを受け持ち、二時間の健康相談が予定されています。
 
「この血圧計も私が廃品回収の素材を使って作りました。実は血圧計の土台はパーマ機の台を利用したものです」。血圧の記録を担当している、今年八十三歳になる慈済ボランティアの荘炯坤(ジュアン・ジオンクン)さんはパソコンの横にある上腕式全自動タイプの血圧計を指して、「これはボランティアが資金を出し合って購入したのですが、丁度よい高さにして、移動しやすくしようと、昔工場で働いていた経験を生かして回収物を改造しました。私もリサイクルボランティアとして役に立つことができました」と言いました。
 
荘さんはベテランのリサイクルボランティアですが、若い頃は人文記録ボランティアも担当していました。年を取るにつれて行動が不自由になったため、第一線から退きましたが、パソコン操作に精通している彼は、クラウドヘルスケアシステムの部門に人手が足りないと聞いて、志願して引き受け、毎日四十数人のリサイクルボランティアの測定データを入力しています。
 
慈済ボランティアの荘炯坤さん(1番右)は、毎朝大同リサイクルステーションに来るリサイクルボランティアの血圧数値を入力して、クラウドヘルスケアシステムにアップロードする。
それは一見面白くなさそうな仕事ですが、荘さんは達成感を味わっているそうです。「以前は、測定した血圧の数値を紙に書き込み、数値に問題があると、声をかけて注意してあげる程度でした。しかし、今はクラウドにデータを入力すると、長期的な変化を見ることができ、更にネットを通じてご家族に知らせることもできるので、リサイクルボランティアの健康維持に繋がっているのです」と荘さんが説明してくれました。
 
これらのデータは、専門家にとっても高齢者をケアする上で大変参考になるものです。今回、人医会が対象にした人たちのデータを集計した薬剤師の王震宇(ワン・ジェンユー)さんによると、医療チームはヘルスケア活動を行う数日前に、センター内四十人以上のボランティアの血圧クラウドデータの中から、上下の激しいものや動きに異常のあるものを調べておき、当日のヘルスケア活動でよりよい判断をするための参考にしているそうです。
 
王さんはまた、リサイクルボランティアは全般的に高齢なので、よく見られるのが心血管疾患と糖尿病などの慢性疾患だと言います。そういう慢性疾患は殆ど西洋医学の薬で病状をコントロールすることができるので、チームの薬剤師は、お年寄りが薬を時間どおりに飲んでいるか、また重複して飲んでいないかチェックするという役割を担っています。そこで王さんは、薬に相互作用があるかどうかを確認するために、家で服用している西洋薬と漢方薬を持ってくるよう、お年寄りにお願いしています。また、正しい食事や生活習慣を教えることも大事な仕事です。
 
よく人医会の活動に参加する漢方医の邱偉源(チウ・ウエイユエン)医師は、大同リサイクルセンターだけでなく、蘆洲、石牌、関渡などのリサイクルステーションも訪問しています。「健康相談の時に鍼灸のような医療行為はしません。代わりに、お年寄りと雑談したり、時には一緒に回収物を分別したりしながら彼らを観察し、様々な問題の解決方法を探るのです」と邱医師が言いました。

全面的ケアはデータベースの徹底的入力から

今年の三月八日、クラウドヘルスケアシステムがオンライン化してから一年が経ちました。このシステムはパソコンや携帯電話でも利用できます。最初は花蓮環境保全教育センターと新北市の土城環境保全教育センターで試験的に実施されました。今では、台湾全土の六十七カ所のリサイクルステーションで導入され、八千人余りのリサイクルボランティアの十万件以上にのぼるデータがデジタル化されています。
 
データベースを管理する慈済基金会宗教部環境保全推進チームの職員である洪煒翔(ホン・ウエイシアン)さんによると、このシステムを導入するにあたり最も難しかったのは、各リサイクルステーションに長期的に責任を担ってくれる人を確保することだったそうです。というのも、システムのデータは全て人の手で入力しなければならないからです。また、リサイクルボランティアに定期的に血圧を測定することを承諾してもらう必要がありました。高齢のリサイクルボランティアたちは、分別整理の仕事を優先してしまうので、血圧測定が健康管理に役立つことを理解してもらうために、事前に時間をかけて根気よく話して聞かせたのです。
 
「法師はいつも、リサイクルボランティアの健康に注意するよう、ボランティア幹部や職員に言い聞かせています」と洪さんが言います。実際に、リサイクルステーションでボランティアがトイレに行って戻って来なかったことや資源ごみの分別中に倒れて病院に搬送されたこともありました。検査の結果心血管系の異常が見つかったので、それがきっかけとなり、多くのリサイクルステーションではボランティアの血圧を測るようになりました。このシステムはボランティアに一段上のサービスを提供することができます。ボランティアの家族が電子メールアドレスを登録すれば、データがアップロードされると自動的にボランティアの家族に送られる仕組みになっており、家族はより安心してお年寄りをリサイクルステーションに連れてくることができるようになりました。
 
年齢別リサイクルボランティアの人数の割合
台湾慈済のリサイクルボランティアは65歳以上が54%を占め、
彼らシルバーエイジはメインのグループである。
従って、彼らを世話し、健康に注意することはより大切である。
 
初めはシステムには血圧の数値しかなく、異常な部分に色をつけてリマインダーを表示するに過ぎませんでしたが、それから徐々に体温、身長、体重、BMI、腕まわり、長年の生活様式や疾患歴などもデータ化するようになりました。医療従事者としては、長期的な健康データとグラフによる数値があれば判断がし易くなり、病気を未然に予防することにつながります。
 
洪さんはまた次のように述べています。「最初は疾病管理の分野だけでしたが、現在は積極的にリサイクルボランティアに成人健康診断や癌の簡易検査を受けるよう奨励しています。一方、栄養士がリサイクルステーションで栄養管理やバランスの取れた食事の指導をしています。また長時間座りっぱなしでいることの身体への害を軽減するため、ステーションで定時にストレッチ体操を実施するよう促しています」。
 
「病気を減らし、ゆっくり齢を重ね、尊厳をもって生きる」という衛生福利部国民保健局の王英偉(ワン・インウエイ)局長の言葉を、洪さんは引用しています。慈済のリサイクルステーションは、これからボランティアにできる最高の恩返しとなるでしょう。慈済の環境保全活動が始まって三十年になるのを機に、環境保全推進チームも全国調査を実施し、「リサイクルボランティア感謝カード」を発行することを計画しています。このカードをクラウドデータベースと組み合わせて活用し、ボランティアが益々健康であるよう願っています!
(慈済月刊六四五期より)
NO.287