慈濟傳播人文志業基金會
上の子に成りたくない
:いつもパパやママが、あなたは一番大きいのだから、弟や妹の手本になるようにと言うのです。でも、それでは私が疲れてしまいます。
 
:私個人としては、上の子は苦労とやるせなさが付きまとうことを深く理解しています。特に両親がいつも、「あなたは一番上なんだから、弟と争わず、面倒を見てあげなさい」、「妹はまだ分からないのよ。あなたはお姉さんなのにそれではダメでしょ! 」このような言い方では、上の子は無意識のうちにストレスが増えるばかりで、無力感さえ漂うようになり、両親はえこひいきだと感じるため、子供にとって不公平なのです!
 
どうすれば、上の子が楽しく過ごせ、ストレスを減らし、悩みをなくすことができるでしょうか。

親へのアドバイス

平等な扱い:子供が喧嘩したりおもちゃを奪い合ったりした時、理由を問わず、直ぐに上の子を叱ったりすれば、二番目や三番目の子は尊重することを学ぶことはできません。
 
子供が幼い時、同じ性別であれば、おもちゃや洋服などは、比較する気持ちを起こさないために、同じものを買うのが最善です。性別が異なる場合は、買う前に子供たちに欲しいものを選ばせれば、おもちゃや洋服の取り合いで喧嘩するようなことはなくなり、平等に対応することで、兄弟同士が尊重し合うことを学ぶようになります。
 
新しい家族が増えた時には、先ず上の子に伝えることです。二番目の子供を妊娠した時、上の子に受け入れてもらうために、妊娠した時から新しい弟や妹がこの家に誕生することを伝えましょう。胎児が動いた時にお腹を触らせて、小さな赤ちゃんの存在を感じさせてあげるのです。赤ちゃんが生まれたら、オムツの取り換えや哺乳瓶を渡す手伝いをしてもらうと、無意識のうちに新しい家族メンバーを受け入れるようになります。そうすれば、自分が取って代わられるという心配はなくなります。
 
そして、上の子が成長したからと言って、構わなくなるのはいけません。一番好ましい家庭教育とは、上の子が孤立しないように、週に一回、その子と単独で食事やおやつを食べたり、買い物に行ったり、内緒話をするのです。一緒に過ごす時間は長さよりも内容の濃さが大切ですから、一時間程度でも十分です。そうすれば、上の子は弟や妹をもっと愛するようになります。
 
もし、週に一回も時間が作れない場合は、少なくとも月に一回は実行すれば、上の子はそういう時間をとても大切にするはずです。それによって親子関係はより親密になり、兄弟関係ももっと良くなります。
 
日頃から上の子を褒めたり励ましたりしましょう。人の目は、見栄えの良い人や事、物に自然に引き付けられるようになっています。日常から、親は注意して子供たちの特徴や長所を見つけ、子供たちが揃った時に、友人が特定の一人だけを褒めたとしたら、親が率先して友人に「褒めてくれてありがとうございます。うちの上の子は歯並びがとても綺麗で、笑うと魅力的で、話上手なの」と言いましょう。自分の親からそんな褒め言葉を聞くと、上の子はその場では嬉しくなって笑わなくても、心の中では笑顔で喜んでいること間違いなしです!
 

上の子へのアドバイス

両親に「上の子なのだから…」という言い方が本当に嫌だと正直に伝え、そして適切な時間を選んで、自分の本当の気持ちを表すようにしましょう。
 
但し、「妹がパパやママの愛を独り占めにした」、「あいつは大嫌い」、「上の子になりたくない」と言うのはいけません。代わりに「弟がとても好きだ。でも、どうすればお兄さんになれるかは、少しずつ学んで行くから。プレッシャーをかけないでね」と伝えましょう。親はあなたの告白を聞いて自分たちも気づくはずで、あなたへの態度も変わるはずです。
 
                             ●
 
結局、子供は子供であり、誰も上の子として生まれてくる人はいないのです。親も生まれつきパパやママになれる訳ではありません。上の子の立場を思いやることを忘れないでください。そして、親が永遠に愛していることを知ってもらいましょう。日頃から親は下の子に上の子の手伝いをさせる機会を作ることで、兄弟姉妹はいがみ合ったり、競争するのではなく、「互いに面倒を見る」べきだと分ってもらうのです。
 
「上の子は親の後ろ姿を見て育ち、二番目の子は上の子の後ろ姿を見て育つ」と言われます。上の子と下の子を仲良くさせるのは知恵の使いどころであり、芸術でさえあるのです。親としてそれを重視する必要があり、そうすれば、子供たちは将来、仲良くなり、兄弟姉妹の間にトラブルはなくなります!
(慈済月刊六五〇期より)
NO.304