慈濟傳播人文志業基金會
一日の計
❏静思語
時を惜しんで行動し、実のある人生を歩む

 

一分一秒たりとも無駄にしない

 
「一日の時間には限りがあります。ただ睡眠を貪っていては時間はどんどん過ぎてしまいます。時を惜しみ、命を惜しみ、衆生の役に立てるよう自分の命を活用しましょう。人を利し、己も利するのです」
 
朝会で、上人は、皆に早起きをして精進する時間を持つようにと励まされました。「朝の三時から今この時までに、精舎ではもうすでにたくさんのことをやり終えました。すべては時間の積み重ねです。一秒たりとも無駄にせず、日々時を惜しんで物事を行い、実のある人生を歩みましょう。自分の命を世の中のために役立たせることは価値ある人生です」とおっしゃいました。
 
台湾内外の慈済人から、各地で行われた浴仏式の映像が続々と届きました。そのうちのフィリピン・マリキナ市での浴仏式では、夜、蝋燭を手にした一万人以上もの人が人文字を作りました。上空から撮影したその荘厳な光景をご覧になった上人は、感嘆の声を漏らしました。「仏の周りを回る時、どの列も整然としていました。皆が心を一つにしているこの様は、本当に感動的です」と讃嘆されました。
 
上人は、慈済人が身をもって世界各地で人々を感化していること、実際の行動で人々に感動を与え、啓蒙していることに感謝されました。この世のすべての人の心が清く美しくあるよう、善の種がさらに増え続けるよう願われました。
 

美しい善の物語を伝える人文志業

 
「人文志業が手がけている四大志業の精髄とは、『人文の中の人文』です。四つすべての志業が互いに緊密に繋がり合い一体となることを私は一番期待しています」と上人はおっしゃいます。人文志業会議の際、上人は、志業ごとに異なる役割や理念、それぞれの特色によって、四大志業の「真実の法」を体現するようにとおっしゃいました。そうするにはどうすればよいか、人文志業に携わる人々がよく考えなければなりません。皆が心を込めて力を尽くせば、四大志業と共に自分たちの慧命を成長させることができると励まされました。
 
釈迦生誕日、母の日、世界慈済の日の三つの慶事を同時に祝う慈済の浴仏式には、異なる宗教の宗教者や信徒も大勢参加し、親睦を深めました。上人は、正しいことを深く信じ、互いに胸襟を開いて話し合うならば、信仰の違いによる隔たりはないのですとおっしゃいました。
 
ただ心で望んでいるだけでは人から尊敬されません。慈済は何も求めずに、苦しんでいる人がいたら、その人との縁を大切にして、真心込めて尽くします。慈済人は水害に遭ったエクアドルの人々を全身全霊で支援しました。この人たちは慈済の真心を感じ取って、慈済人に優しく接し、仏教徒ではないけれども、この度慈済が行った浴仏式に参加してくれました。
 
慈済の国際災害支援の場では、数々の感動的な物語が誕生しています。これらの出来事を伝えるのが人文志業に携わる者の役目です。そのほか、災害時以外での普段の暮らしの中でも、さまざまな慈善活動が行われており、これらを写真や映像、文章として記録に残す必要があります。人文志業のそれぞれの志業が報道の質をさらに高め、志業に関わる職員同志の一人一人が使命を担い、命の良能を発揮して共に成長してゆくことを、上人は期待されています。
(慈済月刊六〇七期より)
No.249