今年の三月、十数カ国からの慈済ボランティアが一斉にバルカン半島のセルビアに集合しました。それは、避難の道中に立ち寄った中東の難民たちに冬着と温かい食物を提供するためでした。この配付活動は大勢の人の働きかけにより成し遂げられたのでした。
朝のお諭しの時、證厳上人が「人の集まるところが菩薩の道である」と諭されたお言葉の意味にハッとしました。
慈済が設立して五十年来、ボランティアは数々の大切な経験を積み上げながら、支援活動一つ一つに尽くしてきました。
人と人との間にある愛を大切にし、密接な繋がりがあるからこそ、今回のようにたくさんの国のボランティアが一緒に活動し、合同で菩薩道を歩むことができました。
発心、願かけをした時に、皆はすでに菩薩なのです。
災難の起きた地に駆けつけ、そこで皆が心を一つにして支援するという菩薩道を行い、苦難に遭った人たちを前向きな気持ちにさせ、希望のある未来へと導くべきです。
皆が力を合わせていけば、必ず道は開けるのです。
大乗法を実践することは、必ずしも難しいことではありません。恐れず、怠けず、利他の心で以て日々暮らす中で、人との出会いを大切にし、奉仕する機会に努めましょう。そのようにして善行を積み重ねていけば、それまで培ってきた人生の道が広くなり、これこそが希望に向かう菩薩道であると思います。
❖作者:凌宛琪(お板さん)。慈済基金会の職員で、毎朝の「法の香に浸る」法会の入力作業を担当している。そして自身の心得をイラストを添えてインターネットで分かち合っている。
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