慈濟傳播人文志業基金會
いかなる困難に遭おうと突き進む

戦争と気候変動によって、世界の六千万人以上が家を失くし、一億三千万人が救援を待っている。今年の五月下旬、国連がトルコ・イスタンブールで第一回「世界人道サミット」を行った際、どのようにして人道的に救助方法を改善すべきかについて議論された。慈済基金会はその会合に招聘を受けた唯一の仏教系団体だった。

出席した慈済ボランティアは、近年、トルコ、ヨルダン、ヨーロッパの国々で難民の手助けをし、彼らの困難に関心を寄せて活動していることを紹介した。また、国際的な展示会にも出品した折りたたみ式の福慧ベッド、椅子、テーブルなどの慈済が開発した救済用品なども披露した。各国の代表者は慈済の活動と貢献に感動し、以前仏教系団体に抱いていた積極的でなく熱心さに欠けるとの印象が一新したと言った。

シリア内戦から今年で五年目となる。難民はヨーロッパ内を移動していたが、各国では難民の流入により資源の分配や治安への懸念などさまざまな問題が起こっている。多くの国の難民政策が縮小に向かっている現在、宗教団体による支援がますます重要になっている。

シリア隣国のヨルダンは「愛の庇護所」と言われ、古来より戦禍の絶えない中東地域の中で少数の平和国家だった。国内には国連難民高等弁務官事務所が管理するザータリ難民キャンプがある。今では規模の整ったヨルダン第四の都市になっている。しかしながら数カ月前、ヨルダン国王は国際メディアに対し、シリア難民は今も増え続け百六十万人に上り、ヨルダン経済は崩壊の危険に瀕していると表明した。

ヨルダン慈済ボランティアは、王室警備を務める台湾人の陳秋華をリーダーに構成され、信仰の異なる数少ない中華系住民と地元の人がメンバーである。彼らは休まずにヨルダン国境にある難民キャンプや市街地へ行って生活物資を配付し、医療援助をしている。

ハッサン国王が危険だからと止めたにも拘らず、彼らは困難を克服し、現地の慈善組織と合作して、難民キャンプに入って配付活動を行っていた。寒い雪空の下、台湾から送られた温かい衣服と毛布を六千人の難民に手渡した。

そして、複数の国のボランティアを通じて、三年間付き添ってきたシリアの少年トニーを無事にドイツにいる家族のもとに送り届けた。ボランティアは家や身内を失った痛みや未来への希望、またシリアに帰って内戦に参戦しなければならない難民のつらさや困難に耳を傾けた。救援の道がいかに険しくても、堅い決意で前進している。

大勢の人に対して非営利組織の私たちは、長期的に生活物資と医療援助を行い続けることが大きな挑戦である。今付き添っている受難者の教育問題を解決し、将来自立した生活ができるようになるまでには、また長い道のりがある。「いかなる困難に遭っても突き進む」ことは、慈済が世の中で救済活動に携わってきた五十年来、実証してきたと自負する信念がある。ただ心に愛があるなら、力量はぐんぐんと漲ってくる。

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