慈濟傳播人文志業基金會
サイクロン・イダイ被害 東アフリカ三国支援
 二〇一九年三月中旬、勢力の強いサイクロン・イダイが東アフリカに大きな被害をもたらしました。強風と豪雨は沿岸地帯から内陸部へと移動し、局部的に千ミリの雨を降らせたため、山津波や土石流が発生し、ダムが決壊したのです。
 
 モザンビークとジンバブエ、マラウイの三カ国で三百万人近い住民が影響を受け、モザンビークでは国全体が緊急事態に突入しました。元々貧しいそれらの国では被災後、復興がままならず、遠隔の被災地は道が断たれ、食糧が欠乏しました。
 
 アフリカ四カ国の慈済ボランティアは直ちに視察に出発し、交通の困難を克服して食糧と日用品を住民に届けました。被災後の復旧の道程が長くてもボランティアは寄り添って行きます。
 
●サイクロン・イダイ被害から1ヶ月、避難所のテント区域の人口は徐々に減りつつある。2人のモザンビーク人が僅かに残った家財道具を頭に載せ、慈善団体から贈られたテントを持って草原を渡り、曽て住んでいた場所に向かって旅立った。(撮影・蕭耀華)

 

サイクロン・イダイを知ろう

Q1.
どうしてサイクロン・イダイは東アフリカにこれほどの被害をもたらしたのですか?
 
 勢力の強い台風並みの熱帯サイクロン・イダイは発達期間が長く、2度に渡って東アフリカを襲いました。3月15日にモザンビーク中部に上陸し、秒速48・6メートルの風を伴ったまま内陸部に向かい、隣国のジンバブエ、マラウイへと進路を進めて600ミリから1000ミリの雨を降らせました。
 
 豪雨は多くの河川で山津波をもたらし、下流のモザンビーク沿岸地帯の平野が冠水して水が引きませんでした。2本の主要河川に挟まれた河口に位置するベイラ市は正にサイクロンが上陸した地点で、上流のダムが決壊したため、市街地の90パーセントが冠水したのです。
 
 モザンビーク、ジンバブエ、マラウイの3カ国では一人当たりのGDPが1500米ドルに満たず、財政は長期的に貧困状態にあり、公共施設は老朽化し、防災と救済能力は著しく不足しています。近郊住民の家屋は多くが粗末なレンガ作りや茅葺きの家で、洪水の勢いには耐えられませんでした。洪水被害は東部アフリカに20年来最も大きな被害をもたらし、3カ国の被災者は約300万人に上りました。
 
Q2.
被災後の住民はどのような状況ですか?
どんな支援を必要としているのですか?
 
 洪水や土石流で被災地の交通や通信、電気、水道などのインフラが損壊し、被災地の住民は飢餓や伝染病の危機に晒されており、直ちに食糧と浄水、伝染病予防医薬品を必要としています。モザンビークで重大な被害を被った地域は農地であるため、農作物の被害が大きく、この先3ヶ月間、食糧不足が懸念されるため、農耕の再開が急務になっています。
 
Q3.
国際社会ではどのような人道支援が展開されていますか?
 
 国際支援団体は断たれた交通を克服して食糧や避難所、医薬品などの緊急支援を行なっています。
 
 伝染病予防‥被災後、モザンビークでは伝染病が発生しました。コレラ患者は5800人、マラリヤ患者は1万人を超えました。コレラやマラリヤの伝染拡大を防ぐため、WHOは4月上旬からモザンビークで88万4千人分余りのコレラ予防の経口薬を投与し始めました。また、他の団体もマラリヤ予防のために蚊帳を提供しています。
 
 食糧援助‥国連の統計によると、モザンビークでは既に110万人が食糧援助を受け、90万人が清潔な飲料水を受け取っています。ジンバブエでは3万人が食糧、4万3千人が飲料水を受け取り、マラウイでは9万人が援助を受けています。
 
 その他、米国国際開発庁(US・AID)はその3カ国に浄水や避難場所、緊急食糧などを提供し、赤十字社はトラックやヘリコプターによる医薬品と手術用器具の輸送を支援している他、無料の電話やインターネットサービスを提供しています。
 
Q4.
慈済基金会の支援状況はどうなっていますか?
 
 南アフリカとモザンビーク、ジンバブエ、マラウイの現地ボランティアがいち早く視察と支援活動を始め、その後、海外の慈済ボランティアが加わって大規模な災害支援活動を計画し、実行しています。
 
*支援の統計:
 4月18日現在、3カ国の被災者8583世帯に緊急災害支援の食糧と生活用品パック、浄水剤10945回分、エコ毛布2100枚、多機能福慧ベッド68床、蚊帳4176丁、10キロの白米2345袋などを配付し、マラウイでは70棟のレンガ造りの家を建設しました。また、4月末までにモザンビークで1万世帯に緊急支援用食糧パックを配付する予定です。
 
 台湾から届いた12600枚のエコ毛布は5月半ばにモザンビーク、下旬にジンバブエに到着し、大規模な配付活動を予定しています。
 *支援建設する学校の視察と被災者への建築道具の配付。
 *52の国と地域の慈済会員が心から募金への協力を呼びかけて支援。
 
(慈済月刊六三〇期より)
NO.271