慈濟傳播人文志業基金會
踏み出せば到達できる
 
目に見え、到達できるのであれば、心して成すべきです。歩き出しさえすれば、どこまでも行くことができ、もっと多くの人を助けることができるのです。
 

純粋で穢れのない愛

 
九日、上人は慈友会のボランティアに、慈済が東アフリカでサイクロン・イダイ災害を支援した話をした。「今、既に長期支援の計画に着手しています。縁が成就するなら、貧困者のために村と町、学校を建てて、彼らが安心できる安定した暮らしの基礎を築き、未来を変える希望を持ってもらうことで代々続いてきた貧困から抜け出すことを期待しています」。
 
「アフリカの貧しい住民に比べ、私たちはとても幸せです。それは過去の世で福を作ったため、今世は善因と福縁に恵まれ、平和で福のある環境に生まれたり、たとえ貧しい家庭に生まれても自分の努力によって貧困から脱して事業に成功したりしているのです。福がなければ、業に従って貧しい家庭に生まれたり、たとえ裕福な家に生まれても、突発的な無常によって家が没落して貧困になってしまったりするのです」。上人は世の衆生相をよく見て、自分に警鐘を鳴らし、言動を慎んでより多くの福を作るよう大衆に説いた。
 
「アフリカのために、この目で見て行き着くことができるなら、心して精一杯支援してあげるべきです。私たちが実際に支援できる範囲は限られていても、歩調を進めればより遠くまで行き、より多くの人を支援できるのです」。
 
上人は、皆が国際慈善支援に呼応すると共に、先頭に立って呼びかけ続けてくれていることに感謝した。「金銭の多少ではなく、最も重要なのは真心からの奉仕です。できるならチャリティーバザーや会食という方法による募金はして欲しくありません。金銭が絡むとどうしても愛が疎かになると同時に、人々の購買欲や食の欲を誘発してしまいます。誰もが遠い国で苦難に喘ぐ人やその状況を見て慈悲心を啓発し、心の底から奉仕したいと思うようになることを願っています。金銭の多少に関わらず、それは純粋無垢の愛を意味しており、一人ひとりの誠意で以て福を作っていくのです」。

世の目と耳になる

 
三十日の人文志策会議で、上人は、人文志業の職員の心した東アフリカ災害支援の取材に感謝すると共に、貴重なこの世の歴史と苦難を助ける菩薩の足跡を完璧に再現してくれることを期待した。「メディアの力を発揮して世の人の目と耳になりなさい。あらゆる報道は心して作成されるからこそ、視聴者に深い感動を与えるのです。大愛テレビのそれらの報道は慈愛の雲のように何もないところからこの世の情景を世界に見せ、世界中の人の愛を啓発し、誘導するのです」。
 
同じアフリカにはサイクロン・イダイ被害よりももっと貧しくて苦難の多い、戦乱が止まない国がある。「苦難があることは知っていても、縁がない限り、どうしようもないのです。縁があって支援した国では、慈済人が歩んだところには蓮の花が咲いています。それはあなたたちがそこに到達して目で見て、現地の人や出来事、物を撮影して台湾に持ち帰った故に、支援する方向を見出して苦難の人々の人生を変えることができたのです。本当に感謝しています!」
 
上人は、慈済人が東方に未来の瑠璃の世界を築いたように、「愛で東アフリカを守った」ことに感謝した。慈済人が届けた食糧や物資は何時か尽きてしまうが、彼らは伝えられた仏法を心して吸収することで、自分の心に灯を燈すことができ、更に他の人の心にも灯を燈すことができるのである。将来、彼らの生活が改善するよう手助けし、教育で以て希望をもたらすことができることを期待している。遠くない将来、アフリカ大陸が輝きだすと信じている。
(慈済月刊六三二期より)
NO.273